第22回 実際の買い付け現場を再現する・その1
第22回 実際の買い付け現場を再現する・その1
(コミュニケ2001年3月号掲載)
1月に第26回目の買い付けにイギリスへ行って来ました。そこで今回の買い付けを例にとって、実際の買い付けがどのように行われるのか数回に渡ってレポートしてみようと思います。
買い付け作業の準備その1
前回の買い付けは昨年9月上旬でした。あれから4ヶ月が経ち、そろそろ店頭に面白味のある商品が不足してくる時期です。そこで次の買い付けの準備のためにインターネットで現在の為替レートを調べてみたところ、9月の買い付け時には1ポンド160円台であったものが、180円近くにまで達しているのです。
その頃、私の倉庫では大規模な改装をやり始めたところで、次のコンテナが入荷してくるまでに果たして工事が完成し、商品を収容できるだけの十分なキャパシティーが確保できるかどうか自信がありません。そこで従来なら40フィートのコンテナで輸入するところを今回は20フィートに抑えることにしました。こうすれば円の安い時期に大量な仕入れを行い、利幅の少ない商売をすることも幾分防げます。
いつものようにM旅行会社に1月中旬の航空運賃とエコノミークラスの空き状況を電話で問い合わせます。12月末から1月上旬にかけては海外旅行をする人が多いため旅行運賃は異常に跳ね上がるため、1月の買い付けは中旬を選ぶことにしています。旅行代理店の担当者からその日の内にファクスで旅程表と代金についての連絡が送られてきますと、すぐ英文で旅程表を書き直しイギリスのビジネスパートナーのジャックに送ります。彼に私の滞在期間中の時間の都合をつけてもらうためです。
日本とイギリスの時差のため、彼からの返事は翌日か翌々日にこちらに入ります。彼の都合が良いようなので、15日から1週間の予定で息子と一緒に買い付けに行くことにし、すぐその旨を旅行代理店へ伝え、代金を振り込みます。そして数日後には、旅行代理店からチケットが送られてきます。
このエッセイは10年以上前に書き上げたものですので、現在の状況と違う点があるかも知れませんがご了承下さい。
(ジャックの敷地に停めているコンテナ2台、左が日本向け40フィート、右がアメリカ向け45フィート、ハイキューブ)