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ようこそ英国骨董ハンティングの旅のエッセイへ

第12回 朝も昼も夕も紅茶

第12回 朝も昼も夕も紅茶

(コミュニケ2000年3月号掲載)

 〈午後の紅茶〉と言えばイギリスの風習の中でも、代表的なものと考える人が多いと思いますが、私の経験からは、彼らは1日中、紅茶(もしくはコーヒー)を飲んでいるように思えてなりません。もっとも私の場合は、買い付けの仕事でイギリスに来ているわけですから、朝早くから夜遅くまで骨董ハンティングに飛び回っているわけで、ゆっくり“アフタヌーンティー”を味わう時間など、ほとんど無いと言えるかも知れません。そこで、この国の普通の人達の1日の喫茶の習慣を、私の経験から追ってみることにしましょう。

 まずは、〈目覚めの紅茶〉で始まりますが、これは朝起きてから朝食までの間に飲むもので、〈アーリーモーニング・ティー〉と英語では言います。私のホームステイ先では、たいていマグカップで出されます。

 次が、〈朝食のお茶〉です。いわゆるイングリッシュ・ブレックファストにつきもののお茶です。これを〈モーニングカパ〉と言ったりしますが、〈カパ〉とは、〈ア・カップ・オブ・ティー〉のくだけた言い方です。これもB&Bなどに泊まったりすると、ティーポットと一緒にもうひとつのお湯の入った容器が付いてきますが、これはティーポットから2杯目に紅茶を出す時に、時間が経っているとお茶が濃くなりすぎているため、このお湯をさして薄めるためのものです。

 このあとすぐに私はアンティーク・マーケットへ買い付けに出ますが、買い付け先でまた紅茶が出たりします。私はたいていは、コーヒーを頼むことにしていますが、この時必ず、「砂糖は幾つ?」、「ミルクはいるか?」どうか聞かれます。やがてマグカップになみなみと注がれたコーヒーが運ばれてきて、店のオーナーとマグカップ片手に倉庫内を物色し、気に入った商品があれば商談を進めるわけです。こうした店(或いは集荷場)を毎日数件廻るわけで、その度に飲物は必ず出てくるのですから、紅茶やコーヒーだけでおなかの中はいっぱいになります。

 夕方、仕事から戻ると、ソファーでくつろぎながら、またお茶を飲みますが、これは〈ハイ・ティー〉と名づけられている〈お茶〉です。時間は7時前後といったところです。この時には、ケーキや軽い夕食めいたものが出てくる場合があり、“おやつ”の域を超えたものといえます。

 正式な〈アフタヌーンティー〉に招待される場合や特別なこだわりを示す店以外では、〈B&B〉でも普通の家庭でも、前後の処理が簡単なためティー・バッグを使うことが多いようです。ただしその時でも、必ずティーポットに入れて出されます。

 さて9時頃になりますと、夕食になります。時には近くのパブに出かけ、地ビール(パブ特製のビタービール)を楽しみながら時間を過ごし、1日が終了します。
holden wood
(古い教会をアンティークセンターに利用しています。)
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